債務整理

「個人再生」の疑問を解決!手続きの流れとメリット

「個人再生」の疑問を解決!手続きの流れとメリット

借金の返済の遅延が増えてくると「せめてもう少し負担を軽減できれば」と考えることもあるでしょう。
遅延だけでなく、支払いが滞ってきたら本格的に債務整理を考えるべきときです。

しかし、債務整理と聞くと、資産の全てを奪われてしまうと不安になる方も多いでしょう。

実際のところ、個人再生であれば住宅ローンを残したまま、つまり家を残したまま他の債務は圧縮できるため、生活への影響を大幅に軽減することが可能です。

そこで今回は、大切なマイホームを残したまま借金を整理できる「個人再生」の基本的な内容や手続きの流れ、よくある疑問、自分でできるのかどうかについて、わかりやすくご説明します。

1.個人再生の基本

(1) 個人再生とは

個人再生とは、最大1/5まで債務を減額できる手続きのことです(最大1/5というのは債務総額が500万円以上1500万円未満の場合です。どれくらい減額してもらえるかは、借金の総額や持っている財産の額により変わってきます)。

債務整理手続きの1つであり、特徴としては住宅ローンの残っている持ち家を残したまま他の債務を減額できるという点が挙げられます。

通常、大幅な債務減額を行う場合は、住宅ローンも含めて整理が行われます。
しかし、住宅ローン特則を利用すれば、その整理を回避することができるのです。

この制度は、債務者の経済的更生を可能とするために作られました。

同じ債務整理の手続きでも、自己破産の場合、借金はすべて免除する代わりに、自立した生活ができる最低限の金額以外を除き、個人の資産が全て没収され債権者に分配されます。
よって、住宅も手放さなければなりません。

他方、個人再生なら、債務を大幅に減額できる一方で住宅ローンはそのままにできるため、現在の生活環境を手放さずに借金返済のための金銭的負担を軽くできるというメリットがあります。
職業制限もないため、これまで通りの職業に従事することも可能です。

(2) 個人再生の種類 

個人再生と一言でいっても、実際には手続きが2つあります。
それは、小規模個人再生と給与所得者等再生です。

小規模個人再生とは、継続して収入を得る見込みがある個人であり、住宅ローンを除く借金が5,000万円以下の場合に利用できる手続きのことです。
多くの場合、こちらの手続きを利用することになるでしょう。

計画返済期間は通常3年で、この間に返済する総額は、最低弁済額(法で規定する)か保有している財産の総額(「清算価値」といいます。)のどちらか高い額となります。
再生計画を認めてもらうためには、債権者の過半数が反対していないことが必要です。

給与所得者等再生とは、サラリーマンの方など、安定した給与収入があり、年間を通して収入の変動が少ない人が利用できる手続きを指します。
小規模個人再生とは異なり、最低弁済額(法で規定する)と財産の総額に加え、可処分所得2年分のうち一番多い金額を返済しなければいけません。

こちらの手続き方法には、債権者の反対に関する条件はありませんが、小規模個人再生よりも返済金額が多くなるのが一般的です。

2.個人再生の手続きの流れ

次に、個人再生の一般的な手続きの流れについてご説明します。

(1) 個人再生の一般的な流れ

個人再生は、一般的に下のような流れで進んでいきます(小規模個人再生の場合)。

  1. 依頼→受任通知送付
  2. 申立準備→裁判所へ申立て
  3. 個人再生委員の選任、面談
  4. 再生手続開始決定→債権者による債権届出
  5. 書面決議決定
  6. 認可→返済開始

それぞれ詳しく見ていきましょう。

依頼→受任通知送付

一般的には、個人再生は弁護士に依頼して行います。

この場合は、弁護士に相談した上で依頼をして、債権者に受任通知を送付します。このときから、債務の支払いはストップし取立てもなくなります。

申立準備→裁判所へ申立て

次に申立準備に入ります。
裁判所への申立に必要な各種書類を揃えることになります。最低でも約1ヶ月〜2ヶ月程度かかるでしょう。

準備が整ったら、裁判所に申立てを行います。このとき、本人は同行しなくても大丈夫です。

個人再生委員の選任、面談

申立をしたら、裁判所を補助し、個人再生手続の指導・監督を行う個人再生委員が選任されます。

さいたま地裁では、申立代理人として弁護士がついている場合には個人再生委員が選任されることはほとんどありませんが、場合によっては選任されることがあります。この場合は、面談が行われます。

再生手続開始決定→債権者による債権届出

その後、裁判所による再生手続開始決定が行われ、債権者による債権額の申告が行われます。

再生計画案を提出→書面決議決定

減額したと仮定する場合に、どのように返済すべきかの計画を立て、これを裁判所に提出します。

再生計画案が認可された場合に実際に返済していける見込みがあるかどうかをみるための履行テスト(返済予定額の積み立て)も行われます。

また、計画に対し、債権者が同意するかどうかの通知を行います(書面決議)。

裁判所による認可決定→返済開始

最後に、債権者の同意が得られ、計画に問題がなければ裁判所の認可決定がおります。決定が確定すれば、再生計画に基づき返済を始めます。

(2) 個人再生手続きに対する疑問

次に、個人再生手続きに対する疑問にお答えしていきます。以下がよくある質問になります。

Q.手続き期間はどれくらい?

→個人再生手続きに関しては、一般的には申立てをしてから約6ヵ月-8ヶ月程度といわれています。

個人再生委員が選任されるのかどうかによっても変わってきます。

Q.家族には知られずにできる?

→配偶者がいる場合は、借金の額などを把握しているケースも多いでしょう。この場合は、借金が大幅に減額されることに気づかない方は少ないことと思います。

借金を隠している方でも、手続きの過程で、家計収支表、収入証明書の提出を求められます。配偶者が働いている場合や親族が働いている場合は、全員の収入証明が必要となるため、話す必要が出てくることが多いでしょう。

Q.ギャンブルで作った借金でも大丈夫?

→ギャンブルで作った借金の場合、「個人再生が認められないかも」と不安になる方も多いでしょう。

自己破産の場合は問題になることがあるのですが、個人再生の場合は、借金の原因は問題とはなりませんので安心してください。

Q.手続き後にクレジットカードは利用できますか?

→個人再生だけでなく、債務整理手続き全般にいえることですが、手続き後はクレジットカード、ローン、キャッシングは利用できなくなります

個人再生手続きを行うと、官報に載る他、個人信用機関に情報がいきます。そのため、いわゆるブラックの状態となり、一定期間は信用審査が必要なものは利用できません。

もっとも、信用審査のないデビットカードを利用するなどして生活の不便を解消することは可能です。

3.個人再生は自分でもできるか?

最後に、個人再生手続きを自分で行うことは可能かどうかと、弁護士に依頼するメリットについてご説明します。

(1) 自分だけで手続きを行うのは厳しい

弁護士は費用がかかるため、できることなら自分で手続きを行いたいと考える方も多いことでしょう。
では、個人再生手続きは自分ですることは可能なのでしょうか?

個人再生は、ご自身でも行うことが可能です。しかし、現実的には厳しいといえます。理由は以下の通りです。

  • 手続きが複雑で1人では大変
  • 個人再生委員選任で費用がかかる
  • 申立まで支払い請求が止まらない

個人再生手続きは、自分で申立を行い、手続き全てを行うことも可能です。しかし、個人再生手続きはかなり複雑で債務整理に詳しくない個人が行うのは非常に大変です。

裁判所に提出すべき書類は多岐にわたり、自分で書類を集めて、内容を作成するだけでも一苦労となります。仕事をしながら期限を守るのは大変でしょう。

また、個人再生を自分で申し立てると、必ず個人再生委員を選任することになります。
個人再生委員は計画に対して指示を出してくれますが、報酬も支払う必要があります。通常の裁判所費用とは別にかかるため、出費が増えてしまいます。

さらに、個人で手続きを行うと、申立まで支払い請求や取り立てが収まりません。

弁護士が介入すれば受任の段階でストップできるため、精神的負担は大きく異なります。

(2) 弁護士に任せる方がメリットは大きい

弁護士に依頼すると、弁護士費用がかかります。それでも弁護士に依頼することにメリットはあるといえるのでしょうか。

弁護士に個人再生を依頼するメリットとしては、以下が挙げられます。

  • 手続きの手間と時間を削減できる
  • 精神的な負担が軽くなる
  • すぐに取り立てがやむ
  • 手続きの見通しがわかる
  • 失敗の心配が少ない

弁護士に任せることにより、ご自身で勉強して手続きを進めずに済むため、大幅に手間と時間を削減できます。
先にご説明したように、すぐに取り立ても止み、プロに手続きを任せられるため精神的負担も軽くなります。

手続きの見通しもお伝えできるため、将来的な返済見通しも立てやすくなり、不安が解消できます。

何より、ご自身で行う場合は「裁判所の認可が下りないのでは?」という心配がつきまといます。
弁護士に任せれば、成功の確率が格段に上がるので、失敗するのではという不安から解放されることが大きなメリットといえます。

4.個人再生は弁護士にご相談ください

個人再生ならば、住宅ローンを残したまま借金額を大幅に減額できます。

個人再生手続きで住宅ローンがあるマイホームを守る!

[参考記事]

個人再生手続きで住宅ローンがあるマイホームを守る!

もっとも、実際の借金の状況を聞いてみると、個人再生より任意整理や自己破産の方が相応しいことも有り得ます。債務整理に詳しい方でないとどの方法が適切かを判断するのは難しいといえます。

どのように借金を整理するかも、弁護士に相談すると良いでしょう。

もし今、借金の返済に苦慮しているなら、債務整理に強い弁護士にご相談ください。専門家と一緒に、最適な返済計画を考えていきましょう。

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